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ジュリエッタの秘密 (その11) スタート&ストップ [ジュリエッタ]

これは言うまでもなく、運転中に交差点などで停車するとエンジンが止まるシステムで、最近はどんな車にも搭載されている。アルファロメオと言えども、都市部でのアイドリングを含む燃費競争に対応するには、採用せざるを得ない技術なのだ。

他車のアイドリングストップ機能を知らないので、ジュリエッタならではなのかどうか分からないが、ジュリエッタのスタート&ストップは、ブレーキペダルの踏み込み加減で作動したり、しなかったりする。エンジンの温度やバッテリーの充電状態、他の電気部品の使用状況など、色々な条件が揃わないといけないのだが、たいていは、運転を始めて10分もすれば、交差点でブレーキをかけて普通に停止すると、「ストン」とエンジンが止まる。そして運転席の表示板には、オレンジ色でストップを示すSの文字がエンジンを示す回転矢印と一緒に表示される。

ただし、ブレーキペダルをちゃんと踏み込んでいないと、エンジンは止まらない。車が停止する直前にブレーキを緩めてそーっと止まると、この機能は働かないのだ。また、一旦働くと、次に作動するのは車速が10kmを超えてからになる。だから、渋滞でちょこっと進んでは停止するようなノロノロ運転では、作動しない。

一つ困るのは、この機能が働いてエンジンストップした時に、助手席のドアを開けると再スタートしないことだ。これは安全を考えてのことらしいが、運転席のドアならまだしも、助手席のドアの開閉でスイッチが切れるというのはどうしたことだろう。ひょっとして左ハンドルが標準の欧州車だからだろうか。

駅への送迎や自宅の前で助手席の乗り降りをしてから、ブレーキを離して再スタートしようとしても、エンジンはかからない。こうなると、イグニッションキーを左に回して一旦オフに戻して、再び回し、エンジンを再起動するしかないのだ。

そうした、一旦停車で人の乗り降りがある時には、停止する少し手前でセンターコンソールにあるスタート&ストップのスイッチをOFFにしておけば良い。3つの丸いエアコンスイッチの上に5つ並んだスイッチの真ん中がそれだ。これを押し下げてOFFにしておけば、停止してもエンジンは止まらない。

もうひとつの特徴は、坂道ではエンジンストップしないことだ。

これは、坂道でブレーキペダルを離してもブレーキ力が1秒間保持されて、サイドブレーキを引かなくても車が後ろに下がらない、ヒルホールド機能を有効にするためで、ブレーキの油圧サーボを働かせるためだ。

ただし、傾斜が5度以下では有効にならないから、坂道の停車でもエンジンが止まることがある。この場合には、やはりブレーキの踏む力を若干弱めてエンジンを再起動させてからブレーキペダルを離した方が、安心だ。坂道に停車していてエンジンが止まるというのは、気持ちの良いものではないのだ。

他のユーザーのコメントには「エンジン再起動までの時間が、日本の車よりちょっと長く、交差点の右折などでヒヤッとした」と書かれていることがあるが、僕はあまり不満を感じない。スタートする少し前にブレーキの踏み込み力を緩めれば良いだけの話だし、慣れの問題だろう。

また、DNAでダイナミックモードを選んでいると、スタート&ストップは機能しない。以前にも書いたとおり、Dモードにすると街中の走行ではギクシャクして走りにくいから、僕は使わない。Dモードが有用な高速道路やワインディングロードでは一旦停止なんてことはしないからスタート&ストップは不要というのは、理にかなっている。

まあ、このエンジンのスタート&ストップがどうしても嫌な人は、前述のセンターコンソールのスイッチを押してOFFにしておけば良いのだが、エンジン起動した状態のデフォルトがONなので、毎回ジュリエッタに乗る度にスイッチを押さなければならない。それが面倒という人もいて、デフォルトをOFFにする改造オプションも販売されている。

嫌いな人は嫌いな機能なのだ。

 

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