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改札雑景 [ぶつぶつ]

駅の情景も随分、変わりました。

ランチに八重洲側へ出かける時、定期券を使って丸の内側から駅の構内を抜けていきます。

ランチ後に戻ろうと、八重洲中央地下口から駅構内に入った時に、年配の夫婦の声が聞こえてきました。どうやら東京駅の中で迷ってしまったようで、改札口を探しているようなのですが、どうも話が変です。

「おい、あそこが入口だ。」

「いえ、違いますよ。あれは出口ですよ。」

「何言ってんだよ。ここは通路だろ。あそこから駅に入るんだよ。田舎者!」

最近の東京駅の地下には駅ナカ商店街が広がっていて、お土産だけでなく、スイーツから惣菜まで色んなお店が並んでいて、まるでデパ地下のような様相です。ホームは2F、乗り換え通路が主体の1Fまでなら間違えないのでしょうが、B1まで下りてしまうと、雑踏も相まって、そこが駅構内かどうか、分からなくなってしまったようです。特に新幹線で到着すると、一般駅構内に出る際に改札口を通りますから、自分が駅の外に居るのか、中に居るのか、分かりにくいこともありますね。

それにしても、お年寄り男性に良く見られる「男尊女卑」、「黙ってついてこい」思想が、最後の「田舎者」に凝縮されています。あなたが田舎者ですよと苦笑いしつつ、まあ、久しぶりに東京へ出て来てこの情景なら仕方ないだろうなと、脇を通り過ぎました。

しばらく通路を進んで、丸の内側の改札口まで来ると、今度は若い男性が改札口でスタックしています。

改札から出ようと、SUICAをタッチしてゲートが開くのですが、大きなスーツケースを押して通ろうとするので、自分が通過する段になると赤ランプとアラームが発報して通れません。あわてて戻って、別のゲートに移動し、通ろうとするのですが、同じように発報してしまいます。

自動ゲートではすり抜け防止のため、一人が通過すると次の人のカードタッチがされない限り通れない仕組みで、無理に通ろうとするとアラームが鳴ります。大きな荷物を持って改札口を通るなら、ゲート脇にある有人のゲートを通らないといけないのですが、慣れていないのでしょうね。やっと「駅係員のいる改札口にお回りください」という声に気付き、舌打ちをしてスーツケースを押しながら、横に回って行きました。

私の会社の入口もカード式のゲートで、同じような経験をしていますから、すぐに分かりましたが、知らないと難しいでしょうね。SUICAを強くたたきつけるしぐさで「何でだよ!」というイライラ感が良く分かりました。でも機械が悪いわけではありません。あなたが仕組みを理解していないからです。 

とまあ、様変わりした駅構内での雑景でした。

 

駅中1.jpg

駅中2.jpg