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スパゲティ [ぶつぶつ]

今週末は、家内がお友達のNさんと十ノ原へ遊びに行っている。しかも次男は試験前で一日家にいるから、食事の支度をしなければならない。土曜日は朝から甘酒作りで炊飯器が占有されているから、ご飯は炊けない。

夕飯は何にするか。

主菜はお中元で頂き物のハムがあるのでソテーにするとして、主食をどうするか。台所の棚をガサゴソ探索して、見つけたのがスパゲティの麺だった。ちょっと季節が終わりかけだが、新たまねぎをスライスしてカイワレにツナ缶をトッピングにし、和風ドレッシングをかければ、和風スパゲティができる。

ハムの付け合せはズッキーニで良い。包丁で輪切りにして、フライパンにオリーブオイルをちょっと入れて、両面こんがり焼いて塩コショウで、はい、出来あがり。続けてハムも両面焼いて、一品目完成。

玉ねぎのスライスも、おろしがねの裏面を使えば簡単だ。ちょっとつまんでみると辛味が強いから、冷水にさらしましょう。カイワレも根っこのスポンジを切って洗えば、はい、お終い。ツナ缶に至っては、缶を開けて、少し油を切れば、完成。

と、快調に準備は進んだのだが、問題はスパゲティの麺だった。

だいたい、棚にはスパゲティが3袋もあって、それぞれ茹で時間が5分、7分、9分と違う。しかも7分と9分が数十gづつと中途半端に残っている。賞味期限を見ると、一つは3か月前、もうひとつは来月。使わないなら捨てれば良いのだが、そこは主婦感覚が許さないらしい。まあ太さも同じだし、茹で時間だけの調整なら、2分間隔で順番に投入するだけだから、何の問題もない。少量のものも入れ、2人分で250gを茹でることにした。

大なべに2.5リットルの湯を沸かし、iPhoeのタイマーを9分にして、3種類のスパゲティを順番に並べ、そこで思い出したのだ。

そう、塩を入れなくちゃ。

いつぞやのテレビでも、アルデンテ(硬め)で、かつ塩が大事と言っていた。スパゲティを茹でるには、塩を入れなきゃいけませんよ。下味がついてソースと絡みやすくなるだけじゃないんですよ。塩が麺の中のグルテンを引き出して、麺にコシを出すためですからね。それと沸点が上がると麺がお湯を吸い込みにくくなって、ベチャベチャになりにくいんです。

そうそう、塩を入れなくちゃ。で、何グラム入れるか。

ここが普段から料理に慣れていない主夫の浅知恵、ネットで調べて最初にヒットした数字を鵜呑みにしてしまったのだ。

「塩は、海水と同じくらい、3-4%は入れましょう」

ふむふむ、2.5リットルのお湯だから、3%だと75g、4%だと100gだな。じゃあ、ちょっと少なめで80gにするか。

クッキング用の計りを取り出して、塩を評量してみると、ぶったまげる量なのだ。「幾らなんでも、これは多いだろう」と思って、入れたのが60g、ざっと大さじで4杯分だ。

いやぁ、大失敗。茹であがった麺は、塩辛くて、食べられたモノではなかったのだ。

後から調べ直してみると、他のサイトでは最適量は1%、最低でも0.5%は入れましょうとあるから、3倍も入れたことになる。しかも、麺は細麺だったから表面積が多くて、なおさら塩辛くなってしまった。

次男は、主夫に気を使って完食してくれたが、大失敗の夕飯だった。

インターネットは便利だが、情報の真偽を確認するのは受け手の仕事だった。準備が順調に行って、気が緩んだか。

好事魔多し、反省しきりの夕食となった。 

 

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