オフィシャル ディナー [番外編]
海外からの出席者がいる会議では、その国のメンバーがオーナーとなるオフィシャルディナーが開かれる。
経費削減が叫ばれてても、フランス文化の色が強いベルギー人にとって、ディナーで親交を深めるのは仕事の一部であり、軽んじられることはない。
今回は、ブリュッセルから南に60kmほど離れたシャルロワにあるレストラン「La Bruxelloise」が会場だ。ヨーロッパオフィスはブリュッセル市内にあるが、会議の舞台となった部署はこのシャルロワの近くにあって、近場のちょっと気の利いたレストランとなると、駅前のこのあたりしかないそうだ。下の写真はお店に置いてあった絵葉書をコピーしたものだ。昼間はこんな明るいのだろうが、夜になると、ぐっと暗くなって、落ち着いた感じになる。
メニューは、前菜とメイン、デザートを3種類から各自が選ぶ。
前菜は、僕の選んだサーモンのカルパッチョ以外に、シュリンプスープ、小エビのクロケットだった。
前菜の後、口直しにワイルドベリーのシャーベットが日本酒に入って出てきた。ゲストに日本人がいるので、即興で作ってくれたらしい。
メインはサーモンのソテー、ビーフステーキ以外に、ジビエ(野生の子豚)があって、それを頼もうとしたのだが品切れだった。季節のものらしく、こっちのメンバーに勧められていたのだが、残念なことをした。頼んだステーキにはマッシュルームのソースが添えてあり、写真には写っていないが、たっぷりとフライドポテトの付け合わせもあった。
デザートは、プリン、シャーベット、ソフトクリームから選ぶ。僕の選んだシャーベットの下には、熱く焼かれた洋ナシが敷いてあって、プレートも触れないほど熱かった。冷たいシャーベットとからめて食べる熱い洋ナシは、なかなか美味しかった。
もちろん、スターターはビール、そのあとは白と赤のワインが出てきた。最後のコーヒーの写真に写り込んでいる赤いグラスは、シェリーのような、かなり強いお酒だった。こちらのメンバーは自家用車で通勤しているから、こうしたディナーで、そこそこのお酒を飲んでも車を運転して帰るのだが、この食後酒は、「こんなの飲んだら運転できないよ」と言って手をつけなかった。
19時から始まって21時半まで、さすがに時差ぼけで居眠りをし出したメンバーを見て、ベルギー人らしからぬ早目の解散となった。
タクシーで40分、ホテルに戻ったのは22時半近かった。