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ベルギー出張 第2回 (その2) [番外編]

JL413便は、いつも通りの定刻出発でした。

SS8と書いたところ、さっそくKD君から「JALの最新鋭機」との連絡がありました。なるほど、どこもかしこもピッカピカの機内でした。気持良かったですね。あえて不満を探すと、トイレが少なくて混んでいたこと、ブラインドレスの窓からの日差しが強く、熱を感じるほどだったことでしょうか。窓はエレクトロクロミックという電気で着色・消色する最新鋭の技術ですが、空の上の直射日光を遮るには今一歩でした。フライトがちょうど太陽を追いかけて飛ぶ西向きだったせいで、進行方向左になるA席は常時南向きで、お日様に照らされてしまいました。また、窓側の席はパーティションと壁でぴったりと囲まれているので、席を立つ時にヘッドフォンの置き場所がなくて困っていましたが、今回、読書灯にひっかけられることに気付きました。いろいろと工夫されているのですね。

今回は気流の乱れがあって、いつもよりシートベルト着用サインが長く、30分ほど続きました。 少し遅れてサービスの始まった食事では、いつも通り洋食のステーキにしました。アミューズは「アスパラとインゲンのフォアグラ白和え」と「ジャガイモのピリ辛煮」、オードブルは「サーモンマリネ」、メインは「和牛サーロイン 木の子の盛り合わせとラビゴットソース」、デザートは「かぼちゃのプリン」です。アミューズの量は少なめでしたが、その分オードブルはたっぷりのサーモンとイクラ(小粒だったので、鱒の子でしょうか)に、しゃきしゃきの葉物で美味でした。

毎回レポートしているお肉ですが、今回良かったのは味付けです。和牛というと、お肉の旨みを生かそうと薄めの味付けで出てくることが多いのですが、焼き加減や温度など機中でベストでサーブすることは難しく、「美味しいんだけど、もうひとつ」という感じがぬぐえませんでした。今回は真逆で、肉の旨みはそれとして、しっかりソースで味付けようという意図がはっきり見えた一品でした。もちろん和牛ですから、さしもたっぷりでやわらかい素材を生かしつつ、酢の利いたラビゴットソースでパンチのあるおいしさに仕上がっていました。量も小ぶりで良かったです。さしの入った和牛はそんなにたっぷり食べるものではありません。

また着陸前の軽食は、「フミコの和食」にしました。こちらも、また和牛ですが、写真に魅かれて選んでしまいました。きれいなピンク色のローストビーフで本しめじを巻いて、九条葱とセミドライトマトが添えられていました。和風ならではのさっぱりとした味で、先ほどのサーロインとは好対照でした。また注文時に「ご飯は要らない」と言ったところ、CAが気を利かせてサンドイッチを添えてきてくれました。グリルチキンとハムチーズサンドで、なかなか美味でした。こういうサービスはうれしいですね。

エンターテイメントは、「マッドマックス 怒りのデスロード」に「ターミネーター ジェニシス」と、どちらも30年来のシリーズものから見始めました。マッドマックスは後半になると見ているのも疲れるようなドンパチ画面でしたが、ターミネーターはドンパチだけでなく、タイムマシンでの時間旅行含む人間関係のストーリーが、なかなか面白かったです。

邦画で良かったのは「イニシエーション・ラブ」。前田敦子が主演の25年前のバブリーな世相が懐かしい映画でした。最初に「最後に秘密があるので内緒にしておいて」という監督のコメントが出てきて、どんなことかと注意しながら見ましたが、見事に騙されました。思わず、もう一度最初から見直したほどです。するといろいろなところに細かい仕掛けがあったことが分かり、2度楽しめました。お勧めです。

反対に「これはちょっとねぇ」というのが北野武監督の「龍三と七人の子分たち」。名立たる俳優をこれだけ使って、これはないでしょうという作品でした。北野監督独自の遊び心かもしれませんが、個人的にはお勧めしません。 

事前チェックしてきた「インサイド・ヘッド」と「予告犯」は帰国便になりました。

航路は順調で、定刻よりも20分早く、ヘルシンキへ到着しました。

EUへの入国審査後、フィンエアのラウンジで2時間弱過ごしましたが、かなりの混雑で、あまりくつろげませんでした。

乗り継ぎのフィンエアは定刻出発で、特に天候に問題もなかったのに、到着が40分も遅れていました。ブリュッセル空港が混雑していて調整したのかもしれませんが、毎度のJALの定時運行に慣れているので、時計を見て驚きました。

ブリュッセル空港では荷物が出てくるのに20分、その後予約したタクシーでホテルに向かったものの、農業団体のデモがあって高速道路は大渋滞。トラクターが列を作ってのノロノロ運転で、いつもの倍の1時間半もかかってしまいました。ホテルに到着したのは、まだ夕暮れ時とはいえ、21時でした。日本では朝4時です。

いつもながら、ドアツードアでほぼ24時間の旅でした。 

 

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