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厳冬地での水抜きエアブロー [十ノ原]

屋外給湯器を設置されたKJさんからコメントがあり、給湯器のエアブローについて方法を教えてほしいとありました(https://sugadaira2011.blog.ss-blog.jp/2015-10-16-2)。年末年始に別荘に行かれたものの、-15℃まで気温が下がって給湯配管が凍結し、お風呂が使えなかったとのこと。お気持ちお察しします。

このブログでも書いていますが、十ノ原の水回りについては、何度もトラブルに見舞われています。厳冬地の別荘管理では、何といっても水回りが鬼門中の鬼門です。今回給湯器を交換したこともあってマニュアルを改訂していて、その中から屋外給湯器と配管の水抜きエアブローについて、再度ご紹介することにしました。

ちょっとおさらいですが、下の図は水抜きの原理です。止水栓の操作で上水の供給が止まり、地中の栓が開くことで配管内の水が地中に排水されて空になる仕組みですね。我が家は電動止水栓なので、屋内でスイッチを押すと、止水栓1と2が自動で回転して止水と通水を切り替えてくれます。

KJさんは従来の追い炊きが出来ない給湯器では問題がなく、追い炊き機能のついた給湯器に交換してトラブルになったということなので、給湯器から浴槽までの配管内で凍結が起こったのではないかと思います。この図のオレンジの配管部分ですね。追い炊き用の配管がマイナス勾配になっていれば、機器の水抜き栓を開けると空気が入って、低い浴槽の循環口から排水されるはずなのですが、工事の関係でどうしても水が残ってしまうとトラブルになります。業者さんにも相談されたようですが、まずはヒーターを巻いての凍結防止が一番の対策です。冬の間は難しいでしょうが、春になったらヒーター設置をお勧めします。水抜きが不十分で凍結が起こると、一番厄介なのが配管ブレイクです。そこで水漏れするとお風呂が使えなくなります。ヒーターを設置しておけば、気温が下がると自動で電源が入って加熱し、凍結を防止してくれますので、万一水抜きが不十分でも配管破損は回避できます。

さてエアブローですが、まずは給湯器です。

給湯器の水抜きはメーカーの取扱説明書に従って行います。今回交換したコロナさんの機器の当該部分を下記に転記しますが、手順は、①給湯器への給水を止める。②屋内のお湯の蛇口を開ける。③給水と給湯ラインの水抜き栓を開ける。④コントローラーで水抜きを選んで自動で機器内を排水する。⑤最後に浴槽への循環ラインと循環ポンプの水抜き栓を開ける、というものです。

そしてメーカーに確認したところ、エアブローは推奨するが、吹き込むのは給水ラインの水抜き栓からだけ行うようにとの答えでした。水の流れに沿って、給水側からエアーを吹き込み、機器内を通って給湯口や循環ラインへ排水をするためで、出口である給湯口からエアブローすると、残った水を機器内に押し戻してしまうためだと思われます。

この場合、困るのが浴槽の循環ラインの水抜きです。この配管内の水抜きを行うためには風呂水抜き栓にエアーを吹き込まないといけませんが、それによって給湯器内にもエアーが逆流してしまいます。これについてもメーカーに相談しましたが、①取扱説明書の通りに水抜き作業を行う。②その後、給水ラインの水抜き栓からエアーを吹き込んで、他の水抜き栓から水が出なくなる(実際は細かな水滴が噴き出して、その後ほとんど何も出なくなります)のを確認する。③そのあとに浴槽への循環ラインにある水抜き栓にエアーを吹き込み、循環ライン内の水を浴槽側に排水する。④再度給水ラインからエアーを吹き込んで、戻った残水があれば外に押し出す、というものでした。

KJさんの給湯器は「フィルター付きの水抜き栓2個と真ん中に穴が空いていて、緩めると水が排出されるプラスチックのバルブがある」とのことですが、ちょっと我が家の給湯器とは異なりますね。ただ、追い炊き機能のついた給湯器であれば、浴槽との間に循環用の2本の配管があるはずで、その上部に2か所の水抜き栓があるのではと思います。ですので、まずは上水が入ってくる給水ラインの水抜き栓にエアーを吹き込み、その後循環用の2本の配管近くの栓にエアーを吹き込み、最後に給水の水抜き栓から再度エアーを吹き込めが良いのではと思います。また、エアーを吹き込む際には、ご家族に浴槽内で水が排水されるかどうか確認してもらえば、どのくらいエアーを吹き込めば排水が完了するか分かりますので、次回からのエアブローの目安になります。

また、ブロアーを使われるとのことですが、確かに先端を細くするのが難しそうですね。我が家ではコンプレッサーからホースを伸ばして「エアダスター」を取り付けています。1,000円くらいです。また、コンプレッサーから伸ばすエアホースも、10mで2,000円くらいですので、ブロアーの先端を細くするのが難しければ、コンプレッサーをお勧めします。

我が家でも水抜き作業は面倒で、分かりにくいです。子供たちだけで来ることもあるため、下のようなマニュアルを作り、チェックシートにして作業手順を細かく指示するようにしています。実際のところ、私自身も加齢で、作業がちゃんとできたかどうか、不安になることも多いので。

ご参考になれば幸いです。


水抜き配管.jpg

コロナ水抜き方法.jpg

エアダスター.jpg

水抜き手順.jpg

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コメント 2

小嶋

詳しい説明ありがとうございます。手順が理解できました。
結局9Lタンクのコンプレッサーを購入し、玄関に置くことにして23mのエアホースを購入しましたこれなら玄関からグルっと回って裏側の給湯器まで届くので。中古で探していたんですが楽天で新品で8800円と激安で売ってましたのでこちらを購入。オイルタイプなので音は煩いです、13kgぐらいあります。

エアダスターはゴムの蓋に穴を開けて貫通させ、メインの給水管の水抜きバルブ(メッシュ付き)は口径が大きいので、ゴム蓋付けた状態でエアを送り、追い焚き配管のエア抜きバルブは緩めただけの状態で真ん中の小さい穴にエアダスター先端を直接当ててエアを入れることにしました。

GWの前の3月下旬ぐらいに、除雪を頼まなくても行けるぐらいになったら一度コンプレッサー持って行きたいと思ってます。

冷静になって考えたら浴槽のエプロン外して、追い焚き配管をファンヒーターで温めたら解凍できたかもって思いました。
正月の時は、給湯器の構造も追い焚き配管の処理の方法も全然理解してなかったので何もできませんでした。

追い焚きできたほうが良いよねってあまり凍結に関して考えてなかったのですが、良い勉強になりました。

来年は大丈夫そうです!
by 小嶋 (2022-01-17 09:53) 

ベリーブー

小嶋様
対応方法が見つかったようで、良かったです。
今回の凍結した配管に割れがあると、水漏れがあるかもしれません。暖かくなったら、風呂使用後に点検をお勧めします。
検討された方法でエアブローが上手くゆき、凍結防止が出来ることを祈っております。
by ベリーブー (2022-01-17 20:30) 

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