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メルセデスC220dのびっくり ② エンジン [メルセデス]

C220dのエンジンはディーゼルで、排気量は1949ccです。

名前からすると2.2リットルクラスかと思いきや、2リットル以下で税金もお安い。なんで名前が220になっているかというと、2015年に現行Cモデルにディーゼルバージョンが投入された時のエンジンが2.2リットルサイズの2142ccだったからです。その後2018年に現在の1949ccのエンジンに換装されましたが、マイナーチェンジの扱いで名称は変えず、そのままになっているというわけです。マイナーチェンジでエンジンを乗せ換えるというのも凄いですが、このエンジン、排気量が小さくなったのにも関わらず、以前の170馬力から194馬力に出力アップして、トルクは400Nmと変わらず。技術革新は凄いです。この秋に日本でも発売された新しいEクラスにも同じエンジンが使われています。マイナーチェンジでエンジン換装ができるというのは、シャーシや補機などの設計が許す技ですが、同じエンジンを使うことでメルセデスとしての投資製造コストが下げられるというメリットがあります。車重が80kgくらい軽いCクラスにEクラスと同じエンジンが使われているということは、パワーウェイトレシオはCクラスのほうが高いということになり、何となく得した気分。

重たいボンネットを開けてエンジンルームを覗いてみると、ほとんどの部分がカバーされていて、触れるところはウィンドウォッシャー液を入れるところくらい。前面や後方斜めに補強の金属部材がみえ、ボディー剛性の高さがうかがえます。ほとんどの場所に吸音材が貼り付けてあり、遮音対策が万全にされています。

「このご時世にディーゼルかよ!」という声も聞こえてきそうですが、実は今時のクリーンディーゼルのCO2排出量は、高速をすっ飛ばすような走り方だと、ハイブリッド車よりも少ないです。同じ体積のガソリンと軽油では、軽油が1割ほどCO2を多く出しますが、同一距離を走る場合の燃料消費量は3割近く良いので、トヨタの得意なハイブリッド車でも高速長距離移動では、ディーゼルにかないません。さらにエコと言われるEV車の場合、原発が稼働しにくくなった今日の火力発電によるCO2増や、リチウムイオン電池を製造する工程でのCO2排出まで考慮すると、廃車になるまでの総CO2排出量はクリーンディーゼル車と大差ないという試算もあります。まあ、実際には廃車になっても、電池は取り出して家庭での据え置き蓄電池に再利用するなどして有効活用されるでしょうから、正確な試算ではないかもしれませんが。

このところの税制改正で、クリーンディーゼルの減税を縮小するという話が持ち上がっていますが、総CO2排出抑制という俯瞰的な視点で、しっかり議論してほしいところです。まだまだディーゼルというと、昔の黒い煙を出してうるさく走る車だと思っている人が多いですからね。

いずれにせよ、米国ではバイデンさんが大統領になり、欧州でも環境対策は一気に進むでしょう。世界中でガソリンやディーゼルなどの内燃機関の車が売れなくなる日は近いのかもしれません。

その意味でも、今回のC220dはディーゼル車に乗る最後のチャンスだったということになります。


C220dエンジン.jpg

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