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回転すし 魚米 [十ノ原]

植樹に行った土曜日の昼は回転寿司にした。

上田での昼食と言えば、蕎麦が多いのだけれど、 たまには別の物にしようと18号線を走っていて目に留まったのだ。土日の昼時だと、こうした郊外の回転寿司は混んでいることが多いのだが、たまたま12時前で、駐車場にもそれほど車は止まっていない。

中に入ると、今時の郊外の回転寿司店らしく、大きな待合スペースがあって、子連れでも飽きないようにガチャガチャなどが置いてある。ウェイトレスが近づいてきて、カウンターかボックスのどちらが良いかと聞かれる。大抵2人でこうした店に来ると、後から家族連れで混雑してくることを見越して、カウンター席へ通されることが多いのだが、ここはのんびりしているのか、あるいは、まだ土曜日の12時前で、混み出すには時間があるからなのか。全体のお客の入りは3割といったところだ。

席に着いてお茶と醤油を準備してから、動くコンベアーを見ながら、ネタを物色する。まあ、どれも2貫で105円だから期待してはいけないが、小ぶりながらもそこそこ美味しそうなネタだ。マグロ、イカ、カツオ、サーモンなどに手を伸ばす。

面白いのは自分が食べたいものを注文するやり方だ。テーブルの脇には10インチくらいの画面があって、タッチパネルで操作しながらオーダーをする。今までの回転寿司は、ぐるぐる回るコンベアーの内側に板さんがいて、売れ筋を補充したり、お客の注文を個別に聞いてその場で握ってくれる。でもここは板さんは厨房の中に居て、お客からは見えない。板さんが寿司を握る場所もないのだ。

注文を確定してしばらくすると、寿司が流れているコンベアーの上のレールを、赤いレーシングカーのトレーが動いて来て、テーブルの脇でピタリと止まった。その上には注文した握りが載っているのだ。トレーの上の皿を取り、ボタンを押すと、トレーは逆方向に進んで厨房へ戻って行く。

これは子供は喜ぶだろうし、大人もいちいち板さんに声をかけなくても済むから、煩わしいと思う人には喜ばれるだろう。この店内に板さんがいないシステムのメリットは他にもある。

まず、店内の座席数が増やせることだ。従来はカウンターやボックス席が板さんの調理場を取り囲む形になっているから、店の半分近くを調理場が占めてしまう。板さんが厨房の中に入ってしまえば、店内は出来るだけ座席を詰めて、わずかの間にコンベアーを通せば済む。同じ広さの店舗で座席数を増やせるから、当然売り上げ増になる。

次に、誰でも板さんの代わりができることだ。寿司を握れない学生のアルバイトでも、機械で握ったシャリの上に箸で切り身を載せるくらいはできる。お客の前でこれをするわけにはいかないが、見えない厨房なら可能だ。これで人件費を抑えることができる。

よく出来たシステムだなぁと思っていたら、注文していない炙りサーモンが赤いスポーツカーに載って来た。注文間違いのようだ。どうするのかウェイターに聞くと、皿を取らずにそのままボタンを押せば厨房に戻るとのこと。きっと、戻った皿は別の人に行くのだろうし、お客の間違いだとしても、そのまま下のコンベアーに載せれば、ぐるぐると店内を回って、誰かがそのうちに取るだろう。回転寿司ならではの無駄のないシステムだ。

2人で11皿、22貫を食べ、終了にした。終わり方も尋ねると、これは普通通り、席でウェイターの人がお皿の数を数えて伝票に記入するシステムだった。

最後は、間違いがないように、ちゃんと人がチェックするようにしている。自動化できないこともないのだろうが、テーブルを片付けて次のお客さんを入れるためのウェイターは不可欠だから、そこまでお金をかけて自動化しても、ウェイターが暇になるだけだ。

よく考えられている。感心しきりだ。 

何度も来たいという店ではないが、蕎麦に飽きたら、たまには回転寿司も良い。 

 

魚べい.jpg 

魚べいトレー.jpg 


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