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メルセデスC220dのびっくり ⑦ トランスミッション [メルセデス]

メルセデスC220dのトランスミッション、変速ギアは9速です。「それがどーした」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、9速はかなりレアです。

変速ギアって何?という方のために簡単に書きますと、エンジンの回転数とタイヤの回転数は1:1ではありません。エンジンは毎分千回から数千回のスピードで回転し、それをギアを使って回転速度を落とし、タイヤを回します。まあ、自転車の変速ギアと一緒ですね。何故かって?

少し細かい話になりますが、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関には一番力が出せる回転数というのがあって、アイドリングと呼ばれる低い回転数の時にはあまり力は出ません。だいたい2,000から4,000rpm(毎分の回転数)の間で力が出せるのですが、そのレンジでエンジンを動かしても車の速度は2倍にしかなりません。すなわち、2,000rpmの時速5kmからスタートしたら、エンジンがブンブン回って4,000rpmになっても時速10kmです。そこでギアをつかい、エンジンの回転数を戻して、次の時速10kmから20kmまで加速、また戻して時速20kmから40kmに加速というように、車速をアップしていくのです。

実際にはエンジンの出力性能に合わせて、スムースに加速できるようにギア比は決められているのですが、ギアの数はというと、昔は4速にOD(オーバードライブ)という高速道路用のハイギアがついた5速くらいが主流でした。マニュアルでは人が手足を使ってシフトチェンジするので、そんなに沢山のギアをつけても、操作が面倒ということもありました。

その後、オートマチックという機械がかってにギアチェンジをしてくれるようになり、ギアは多段化してきました。燃費や環境性能を良くするために、エンジンがもっとも効率的に動ける範囲で動かすためで、高速道路の高速化などもあって、高いギアを追加して6速や7速が普通になってきました。ジュリエッタも7速でした。

で、C220dは9速です。特にディーゼルエンジンは低回転から大きな力が出せる反面、回転数を上げることが苦手で、4,000rpm以上に回すことはほとんどありません。むしろ1,500から2,500rpmあたりを多用することが多く、細目にシフトアップするため段数が多いのです。特に上側はギア比が高く、実際の高速道路でも9速に入るのは120km/h以上の時で、110km/h程度では8速のままです。120km/hで9速になった時の回転数が1,450rpmでしたから、いかに低回転で走るかが分かります。これで燃費が良いのですね。

もちろんデュアルクラッチで、シフトチェンジも素早く快適です。ただ、ジュリエッタと比較すると、下り坂でのシフトダウンが少なく、フットブレーキを踏むことが多いのがちょっと気になります。ディーゼルだし、むやみにマニュアルでシフトダウンしてエンジンを高回転にするのも気が引けますしね。

ところで9速の車が他にあるかと調べてみたら、TOYOTAのLexus LC500は10速だそうです。V8で5,000ccのガソリンエンジンで10速のギアとは驚き。何とも贅沢な話です。さすが1,350万円!


9速ミッション.jpg

LC500-2.jpg

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