都会の昼食(36) 東京チカラめし [都会の昼食]
僕が牛丼好きなことは以前にも書いたが、ちょっと、このところはご無沙汰だった。
暑さもあったし、何となく力をつけようというのに300円くらいの牛丼ではちょっとという気持ちもあったのかもしれない。
でも、そんな気持ちを吹き飛ばす記事を見つけたのだ。「東京チカラめ」しの記事だ。 宣伝半分としても、まあ、上手に書いてあって、吉野家、松屋、すき屋の三大牛丼チェーンを吹き飛ばすべく、乗り込んできたのが「東京チカラめし」の焼き牛丼だというのだ。
近くの店を調べてみると、ちょうど東京駅の反対側、八重洲口の駅前にある。それならば一度ということで、混雑を避け、11時半頃に着くように行ってみた。
お店の外観は、写真のとおり、「東京チカラめし」と、漢字・カタカナ・ひらがなを組み合わせていて、ぱっと見るとチカラという文字が目に入る。間口が小さいこともあって、他の三大牛丼チェーンのような、遠くから目を引いて見つけやすい色やロゴの組み合わせにはなってないが、まあキャッチ性はあるだろう。
店内は、入口に食券の自動販売機、その奥にカウンター式の席があり、吉野家やすき屋と変わらない。自動販売機は大画面で、画面タッチでいくつかの項目を選んでいくのだが、お金を入れるタイミングなど、初めてだと分かりにくいところもあって、2回ほどやり直しになった。慣れれば、たくさんの小さなボタンから商品を探すよりは楽なのかもしれないが、最初の人は戸惑うだろう。今回選んだのは、オーソドックスな「焼き牛丼」の並、290円だ。味噌汁がついてきての値段だから、松屋と同じ値段感覚だ。
店内はカウンター席は合計で15席ほどか。左右が近く、特にコーナー席は狭い。もう少し余裕があっても良いはずだ。
席に座って、食券を渡す。
で、これがちょっと問題だと思うのだが、出てくるまでに10分近く待たされたのだ。特に急いでいなかったので、僕は問題なかったが、他の牛丼屋に食べ慣れていて、急いでいる人にとっては、大きな減点だろう。
注文を請けてから調理に入るようで、写真のような6-7片の焼き肉が丼ぶりご飯の上に載っているだけで、それほど時間がかかるのでは、お客の回転が悪いだろう。客単価が300円くらいのファーストフード店で、このスピード、ましてや、高々15席程度の広さでは、売上が上がらないだろうし、そもそもお客が待ちくたびれて、次回から他に行ってしまう心配がある。焼きたての美味しい焼き肉を出したいということかもしれないが、書き入れ時の昼休みの回転率を上げるには、もう少し工夫が必要だろう。
でも、出てきた焼き肉は、なかなか今までにない味だった。やや脂身が多い肉も、甘辛いタレでからめてあって、ご飯と良く合う。値段も味も、十分に三強の市場に入り込めると踏んだが、さてどうだろう。
唯一問題のスピードが、店員さんの慣れや工夫で克服できれば、良いところまで行くかもしれない。
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